· 

税務処理に失敗し、指導を受ける

税務処理に失敗

宇都宮税務署からの質問状到着(令和2年9月2日発行)

宇都宮税務署長名で、陽東開発有限会社あてにハガキが到着。(返信用ハガキ付)

今までに、このような経験が無く、見ただけで不安を感じる。

 

常識で考えると、

・開業時から大手の会計事務所と顧問契約を結び、きちんと税務処理を実施している。

・当社の業務内容は毎年安定しており、特殊な処理をする必要が無く、トラブルは考えにくい。

・9月に質問されるようなミスは無いと思う。(当社の決算期は、1月1日~12月31日)

 

令和2年の源泉所得税について回答を求められた

ハガキを開くと、「今年の源泉所得税は、前期分が未納なので状況を説明せよ。」

 

陽東開発は創業以来、昨年までは源泉所得税を納税していた。

(社長と私の役員報酬に対して、源泉徴収税を預かり、前期と後期に分けて納税している。)

 

今年はたしかに、納税していない。その理由は!

 

今年はコロナの影響等により経済的に苦しく、役員報酬を払えない

昨年は、経済的に苦しかったが、何とか役員報酬を払い、源泉徴収税を納税した。

(役員報酬額を期の途中で変更することは、法的に非常に難しい。無理して払い続けた。)

 

今年はコロナの影響等で、昨年よりも経済的に苦しくなることが解っていた。

そこで役員報酬は、健康保険に加入できる最低額に設定し、厚生年金は諦めた。

 

このレベルに設定すると、源泉所得税が発生しない。

無税なので、前期の納税処理を省略した。

 

税務署はこの処理を認めない

電話で宇都宮税務署の担当者に相談。

すると予想外の指導を受けることになった。

 

1.源泉所得税がゼロで納税しない場合も、送付したハガキに実態を示す数値を記入し返信しなさい。

2.納税額がゼロでも、給与所得所得税徴収高計算書を作成し、提出しなさい。

 

銀行が受付けない

例年と同じように、所得税徴収高計算書等を作成し、銀行に持参した。

いつもの習慣で、金融機関の窓口に提出し、処理を依頼した。

 

しかし金融機関の窓口担当者は受け取りを拒否。

その理由は、「納税金額の合計額がゼロだから!」

 

税務署からは提出しなさいと指導を受けているが、金融機関は説明と違って受取り拒否。

さらに混乱する。

 

再び宇都宮税務署に指示を仰ぐ

「なんでこうなる。」と怒りだすような、面倒で解りやすい作業を指示された。

 

1.所得税徴収高計算書を、宇都宮税務署の受付まで持参しなさい。

2.または所得税徴収高計算書を宇都宮税務署へ郵送しなさい。

 領収証書を返送するので、住所・会社名等を記入して、切手を貼った封筒を同封しなさい。

 

結局、これだけのために宇都宮税務署に行き、受付に計算書を提出し、領収証書を受け取りました。

 

感想

役員報酬が課税対象にならないような低額でも、面倒な税務処理が発生します(年2回)。

健康保険に加入できることが最低条件なので、今後もこの状態が続きます。

 

現在も複数の金融機関から、多額のお金を借りています。

ローン担当者がこの記事を見れば、当社の評価が低下するので心配になります。

今は気づかなくても、決算書を毎年提出しています。

時がくれば説明を求められるはずです。

その結果、次のローンの審査がいまよりも厳しくなると思います。

 

納税額がゼロでも普通の手続きが必要でした。 

記録が無ければ、また次回に失敗しそうなのでこの記事を書きました。

 

コロナの問題が解決し、空室率が改善される未来を望みます。

源泉徴収税が発生するような、高額の役員報酬を受け取りたいと思います。